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「LDKは20帖くらい欲しい」
「16帖や18帖だと、実際に住んだら狭く感じる?」
「家族4人なら何帖あれば十分?」
家づくりの打ち合わせで、よく話題になるのがLDKの広さです。
SNSや住宅情報サイトでは、20帖以上の広々としたLDKを目にすることも多く、「せっかく家を建てるならLDKはできるだけ広くしたい」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
一方で、土地の広さや予算、ほかに取り入れたい間取りとのバランスを考えると、LDKだけをどんどん広くするわけにもいきません。
当社ではここ数年、30~40坪程度の敷地での家づくりが中心となっており、その中ではLDKを16~18帖程度で計画することも多くあります。
では、16~18帖のLDKは本当に狭いのでしょうか?
今回は、実際の施工事例もご覧いただきながら、数字だけでは分からない「ちょうどいいLDKの広さ」について考えてみます。
まず知っておきたいのが、「LDK18帖」と書かれていても、リビングだけで18帖あるわけではないということです。
LDKとは、
Living(リビング)+Dining(ダイニング)+Kitchen(キッチン)
を合わせた空間です。
そのため、同じ18帖でもキッチンの形や配置、リビング・ダイニングの取り方によって、実際に感じる広さは変わります。
間取りの形が整っていて家具を配置しやすい18帖もあれば、通路として使う部分が多く、数字ほど広く感じられない18帖もあります。
つまり、「18帖だから広い」「16帖だから狭い」と数字だけで判断することはできません。
当社では近年、30~40坪程度の敷地で家づくりをされるケースが多くなっています。
限られた敷地の中で住まいを計画する場合、LDKだけを広くすればよいわけではありません。
最近の家づくりでは、
・ランドリールーム
・ファミリークローゼット
・パントリー
・シューズクローク
・ゆとりのある洗面・脱衣スペース
など、毎日の家事や収納をラクにする空間を希望される方も増えています。
こうした空間もしっかり確保しながら家全体のバランスを考えると、LDKを16~18帖程度で計画することは、十分現実的な選択肢です。
大切なのは、LDKだけを大きくすることではなく、限られた面積を家族の暮らしに合わせてどう配分するかです。
結論から言うと、16帖だから必ず狭いということはありません。
例えば4人家族で、
・4人掛けのダイニングテーブル
・2~3人掛け程度のソファ
・テレビボード
といった家具を置く場合、家具の大きさや配置まで考えて設計すれば、16帖でも暮らしやすいLDKをつくることは可能です。
ただし、
「大きなL字型ソファを置きたい」
「6人掛けのダイニングテーブルが欲しい」
「子どもが遊べるスペースも広く確保したい」
「リビングにワークスペースもつくりたい」
といった希望がある場合は、16帖では窮屈に感じる可能性もあります。
つまり重要なのは、
「16帖あるか」ではなく、「16帖の中で何をしたいか」
ということです。
18帖前後になると、16帖と比較して、リビングとダイニングそれぞれのスペースや通路を確保しやすくなります。
例えば、
・少し大きめのソファを置く
・ダイニングテーブルの周囲に通路を確保する
・子どもがリビングで過ごせるスペースをつくる
といったことも検討しやすくなります。
ただし、ここでも「18帖なら必ず広い」というわけではありません。
そこで、実際の18帖台のLDKを見てみましょう。
こちらは、当社が実際に施工した住まいのLDKです。
キッチン奥のパントリーを含めて18.7帖の広さとなっています。


「18帖前後」と数字だけを聞くと、「少し狭いのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし写真を見ると、ダイニングテーブル、ソファ、テレビボードを配置しても、それぞれのスペースが確保されていることがお分かりいただけると思います。
このLDKでポイントになっているのが、空間のつながりと視線の抜けです。
リビング・ダイニング・キッチンをひと続きに配置し、リビングの先には大きな窓を設けています。
視線が室内だけで止まらず外まで抜けるため、実際の床面積以上の開放感を感じやすい空間になっています。
また、家具を置いた状態でもリビングとダイニングの間に余白があり、室内を移動する動線もしっかり確保されています。

キッチンの奥には、食品や日用品などを収納できるパントリーを設けています。
今回の18.7帖という数字には、このパントリー部分も含まれています。
LDKを考えるとき、ついリビングそのものを広くすることに目が向きますが、実際に暮らし始めると収納の位置も非常に重要です。
食品や日用品、キッチンまわりのストックをしまう場所が近くにあれば、LDKに物が出たままになりにくく、空間をすっきり使いやすくなります。
つまり、
「LDKをあと1~2帖広くする」
ことだけが、LDKを快適にする方法ではありません。
その面積の一部を収納として使うことで、結果としてリビング・ダイニングを広々と使いやすくなることもあります。
この施工事例は、帖数だけではLDKの暮らしやすさを判断できないことが分かりやすい例です。
では、何が違いを生むのでしょうか。
間取りをつくってから家具を考えるのではなく、設計段階からソファやダイニングテーブルの大きさを想定しておくことが大切です。
例えば、大きなソファを置いたことで通路が狭くなれば、18帖あっても窮屈に感じます。
反対に、空間に合った家具を配置すれば、16~18帖でも十分なゆとりを感じられることがあります。
先ほどの施工事例のように、リビングから窓の外まで視線が抜けると、空間は広く感じやすくなります。
窓は単に「大きければよい」のではなく、LDKのどこから、どの方向に視線が抜けるのかを考えることが大切です。
同じ18帖でも、凹凸が多かったり、通路として使う部分が多かったりすると、家具を置ける面積が限られます。
できるだけシンプルな形にすると、空間を効率よく使いやすくなります。
収納は「多さ」だけでなく、「どこにあるか」も重要です。
使う場所の近くに収納を設けることで、リビングやダイニングに物が集まりにくくなります。
結果として、同じ広さでもすっきりとしたLDKを保ちやすくなります。
家づくりを始めると、
「せっかく新築するならLDKは20帖以上欲しい」
と考える方もいらっしゃいます。
もちろん、20帖以上の広いLDKには魅力がありますし、ご家族の暮らし方によっては、それだけの広さが必要な場合もあります。
ただ、30~40坪程度の敷地で家全体を計画するときは、LDKを広くするほど、ほかの空間とのバランスを考える必要があります。
例えば、LDKを2帖広くするために、
「欲しかった収納を小さくする」
「ランドリールームを諦める」
「玄関が窮屈になる」
のであれば、本当にそれがご家族にとって暮らしやすい住まいなのか、一度考えてみる価値があります。
LDKの2帖を増やすのか。
その2帖を毎日使う収納や家事スペースに使うのか。
どちらが正解ということではありません。
ご家族が何を大切にするかによって、答えは変わります。
30~40坪程度の敷地での家づくりでは、「狭いから我慢する」という考え方ではなく、限られた面積をどこに使うかという考え方が重要になります。
例えば、
LDKを20帖から18帖にして、その分をファミリークローゼットに使う。
LDKを18帖程度にして、洗濯から収納までがスムーズにつながるランドリースペースをつくる。
大きな廊下をつくらず、その分をリビングや収納に使う。
このように家全体で考えると、単純な「坪数」や「帖数」だけでは分からない暮らしやすさが見えてきます。
家の広さを最大化するのではなく、暮らしやすさを最大化する。
限られた敷地での家づくりでは、この視点がとても大切です。

では、自分たちに必要なLDKの広さはどうやって決めればよいのでしょうか。
まずは、LDKで過ごしている家族の姿を具体的に想像してみてください。
「家族4人で食卓を囲みたい」
「食後はみんなでソファに座ってテレビを見たい」
「子どもが宿題をしている横で料理をしたい」
「休日は友人を呼んで食事を楽しみたい」
「大きなソファでゆっくり映画を見たい」
こうした暮らし方が見えてくると、必要な家具やスペースも分かってきます。
その結果、
16帖で十分なご家庭もあれば、18帖程度がちょうどいいご家庭、20帖以上必要なご家庭もあるでしょう。
大切なのは、「何帖欲しいか」から考えるのではなく、「そこで何をしたいか」から考えること。
その暮らしを実現するために必要な広さを考えることが、後悔しにくいLDKづくりにつながります。
30~40坪程度の敷地で家づくりを考える場合、LDKを16~18帖程度にすることは、家全体のバランスを考えた現実的な選択肢の一つです。
そして今回ご紹介した18.7帖の施工事例からも分かるように、18帖前後だからといって、必ずしも「狭いLDK」になるわけではありません。
家具の配置、収納の位置、窓からの視線、動線、LDKの形。
こうした設計の工夫によって、同じ帖数でも使いやすさや広さの感じ方は変わります。
だからこそ、
「20帖ないと狭いかな?」
と数字だけで心配するのではなく、
「自分たちはLDKでどんな時間を過ごしたいのか」
から考えてみてください。
LDKだけではなく、収納や家事スペース、玄関なども含めて家全体のバランスを整えること。
それが、限られた広さの中でも、長く快適に暮らせる住まいにつながります。