実家を壊して建て替えるときの費用と注意点|地盤調査・解体・登記まで徹底解説
親の土地を受け継いで建て替えるという選択
近年、「実家を壊して新しい家を建てたい」というご相談が増えています。
親が住んでいた家が老朽化し、空き家になるタイミングで子ども世代が建て替えて住むケースです。
しかし実際には、建て替え=新築の費用だけでは済まないのが現実。
解体や地盤調査、仮住まい、登記など、思わぬ出費がいくつも発生します。
この記事では、実家を建て替えるときに見落としがちな費用や注意点をわかりやすく解説します。

解体費用は建物の構造によって大きく変わる
まず必要になるのが古い建物の解体工事です。
一般的な木造住宅なら1坪あたり3〜5万円前後が目安ですが、鉄骨造やRC造では6〜8万円前後になる場合もあります。
注意したいポイント
・アスベスト(石綿)が含まれていると、撤去費用が50〜150万円ほど追加されることがあります。
・塀・倉庫・庭木・浄化槽などの撤去も別途費用がかかることが多いです。
・自治体によっては、解体費用の補助金制度が利用できる場合もあります。
建て替えでも地盤調査・改良は必須
「もともと家が建っていたから大丈夫」と思われがちですが、建て替えでも地盤調査は必須です。
古い住宅では、今の基準に合わない地盤改良しかされていないケースもあります。
・地盤調査費用:5〜10万円
・地盤改良費用:20〜100万円(地盤の状態による)
地盤が弱いまま建てると、将来的に不同沈下(家の傾き)を起こす原因になるため、ここは慎重に確認しましょう。
仮住まいと引越し費用も忘れずに
解体から完成までの期間は約6〜9か月。その間は一時的に別の住まい(仮住まい)が必要です。
想定しておきたい費用
・仮住まい家賃:10〜20万円/月 × 約6か月=60〜120万円
・引越し費用:2回分で約20〜30万円
一時的な費用ですが、合計で100万円を超えるケースもあります。
登記・名義・相続の整理も必要に
親の土地に家を建てる場合は、土地の名義人を確認しましょう。もし名義が親のままであれば、建て替え前に相続登記を行う必要があります。
・相続登記費用:10〜20万円(司法書士報酬込み)
・登録免許税:土地評価額の0.4%前後
また、親の家を子が建て替える場合、贈与税や固定資産税の扱いに注意が必要です。
専門家(司法書士・税理士)へ早めに相談しておくと安心です。
実家の建て替え前に確認したい名義変更と贈与税
親名義の実家を子どもが建て替える場合は、建築費だけでなく、土地や建物の名義についても事前に確認しておくことが大切です。
親から子へ土地や建物、建築資金などを渡す方法によっては、贈与税をはじめとした税金が発生する場合があります。一方、一定の条件を満たすことで贈与税の負担を抑えられる制度もあります。
実家の建て替えを進める際は、主に次のような方法や制度について確認しておきましょう。
住宅取得等資金の贈与税の非課税措置を利用する
親や祖父母から住宅の新築などに必要な資金の贈与を受ける場合、一定の条件を満たせば「住宅取得等資金の贈与税の非課税措置」を利用できることがあります。
非課税となる金額や住宅性能、受贈者などに条件が設けられているため、親から建て替え資金の援助を受ける予定がある場合は、事前に対象となるか確認しておきましょう。
暦年課税の基礎控除を利用する
暦年課税では、1年間に受けた贈与について一定額の基礎控除があります。親から建て替え資金などの援助を受ける場合も、贈与額によっては基礎控除を利用できます。
ただし、複数年にわたって贈与を受ける場合でも、その方法によって税務上の扱いが異なる可能性があります。単純に贈与額を分割すればよいとは考えず、事前に確認することが大切です。
相続時精算課税制度を検討する
親から子へまとまった資金や財産を贈与する場合は、「相続時精算課税制度」を利用する方法もあります。
一定の要件を満たせば基礎控除や特別控除を利用できますが、将来の相続まで含めて考える必要がある制度です。実家の土地を子どもへ移したい場合などは、相続時の税負担も考慮して判断しましょう。
子が親から土地・建物を購入して名義を変更する
親名義の土地や建物を子どもが購入し、売買によって名義を変更する方法もあります。適正な価格で売買し、実際に代金を支払うのであれば、単純な贈与とは扱いが異なります。
ただし、親子間だからといって著しく安い価格で売買すると、時価との差額について贈与とみなされる可能性があります。また、売買に伴って親に譲渡所得税、子に不動産取得税や登録免許税などが発生する場合もあるため、税負担を比較して検討することが重要です。
親から土地・建物の贈与を受けて名義を変更する
親名義の土地や建物を子どもへ贈与し、名義を変更する方法もあります。
ただし、土地などの不動産は評価額が大きくなりやすいため、贈与税が発生する可能性があります。相続時精算課税制度などを利用できる場合もありますが、将来相続する場合との税負担の違いも考える必要があります。
特に実家を解体して建て替える場合は、古い建物だけでなく、建て替え後も残る土地を誰の名義にするのかが重要です。親名義のまま利用する方法も含め、建て替え前に税理士や司法書士などの専門家へ相談しておくとよいでしょう。
インフラ設備の再整備が必要な場合も
古い住宅では、上下水道・ガス・電気などの設備が老朽化していることがあります。
建て替え時に新たな引き込み工事や移設が必要になることも。
・上下水道の引き直し:10〜30万円
・ガス・電気の引き込み工事:5〜10万円程度
特に、敷地内に電柱やメーターがある場合は、電力会社・ガス会社との調整も発生します。
実家を建て替えるお金がないときはどうする?
実家を建て替えたいと思っていても、新築工事に加えて解体や地盤改良、仮住まいなどの費用がかかるため、自己資金だけでは足りないケースもあります。
そのような場合は、建て替えを諦める前に、利用できる補助制度や住宅ローンを含めて資金計画を考えてみましょう。建て替えにかかる総額を把握したうえで、ご家庭の収入や今後の生活費に無理のない方法を選ぶことが大切です。
主な方法として、次の2つが挙げられます。
- ・住宅ローンを組む
- ・補助金を活用する
住宅ローンの種類
住宅ローン
実家を解体し、その土地に新しい家を建てる場合
一般的な住宅ローンは、新しく建てる住宅の建築費を借り入れる方法です。親名義の土地に子どもが家を建てる場合も利用を検討できますが、土地の名義や担保設定などによって条件が異なります。事前に金融機関へ確認したうえで資金計画を立てましょう。
住み替えローン
現在の自宅を売却して実家に住み替えるものの、住宅ローンの残債がある場合
住み替えローンは、現在の自宅を売却しても住宅ローンを完済できない場合に、残ったローンと新居の建築費などをまとめて借り入れる方法です。通常の住宅ローンより借入額が大きくなりやすいため、返済負担を十分に確認する必要があります。
親子リレーローン
親子で協力して住宅ローンを返済したい場合
親子リレーローン(親子リレー返済)は、親と子の二世代で住宅ローンを返済していく方法です。はじめは親が返済し、将来的に子どもが返済を引き継ぎます。親だけでは返済期間を十分に確保できない場合などに検討できますが、利用条件や年齢要件などは金融機関・商品によって異なります。
ダブルローン
現在の自宅に住宅ローンが残っており、売却前に実家の建て替えを進めたい場合
ダブルローンは、現在の自宅の住宅ローンを返済しながら、実家の建て替えに必要な新たな住宅ローンを組む方法です。現在の自宅を売却する前から建て替えを進められる一方、一時的に2つの住宅ローンを抱えるため、審査や毎月の返済負担には注意が必要です。
補助金・減税制度を上手に活用しよう
建て替えでも活用できる補助金制度が増えています。たとえば以下のようなものがあります。
・ZEH(ゼロエネルギーハウス)補助金:最大100万円前後
・長期優良住宅認定制度:税制優遇あり
・自治体の解体・耐震改修補助金:地域によって内容が異なる
制度内容は年度によって変わるため、最新情報の確認が重要です。
建て替え費用の目安(30坪の場合)
| 項 目 | 目安金額 |
|---|---|
| 解体工事 | 約150万円 |
| 地盤改良 | 約50万円 |
| 仮住まい・引越し | 約100万円 |
| 登記・名義関係 | 約20万円 |
| インフラ整備 | 約30万円 |
| 新築本体工事 | 約2,200万円 |
| 合 計 | 約2,550万円前後 |
建物本体だけでなく、「建て替えに伴う周辺費用」まで含めて計画することで、無理のない資金計画が立てられます。
まとめ:建て替えは“家族の思いをつなぐ”大切なプロジェクト
実家を建て替えることは、単に古い家を新しくするだけではありません。親から受け継いだ土地に、新しい家族の暮らしを築く大切な節目です。
だからこそ、費用・手続き・期間をしっかり把握したうえで、余裕のある計画を立てることが大切です。
「建物費用+α」で考えることで、後悔のない家づくりが実現できます。

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地盤調査や解体費用の見積もり、補助金制度のご案内まで、トータルでサポートいたします。







